デビュー作「元彼の遺言状」で
宝島社主催第19回『このミステリーがすごい!』の大賞を
最終選考委員、満場一致で受賞した、新川 帆立(しんかわ ほたて)さん。
この賞を受けて今年1月にデビューし、全国の書店で1位を記録。
現時点で18万部を突破するなど、飛ぶ鳥を落とす勢いとはこのこと!
今、話題の彼女の輝かしくも、ちょっと変わった経歴をまとめました。
目次
新川帆立さんのプロフィール
- 名前 新川帆立(しんかわ ほたて)
- 生年月日 1991年2月21日(31歳)
- 出身地 宮崎県宮崎市(アメリカ合衆国テキサス州ダラス生まれ)
- 肩書 小説家、弁護士、元プロ雀士
- 趣味 麻雀 囲碁
- シャーロキアン(シャーロック・ホームズの熱狂的なファン)
2/21はホームズの日。しかも2021年は221が重なって超絶めでたい!!
そんな中、言い出しづらくなってるのですが……実は2/21は私の誕生日でもあります。ミステリー書き&シャーロキアンの端くれとして、ホームズの日に生まれて嬉しいよ、わたしゃ……
30歳になりました。今年も何卒宜しくお願いします! pic.twitter.com/8P18yrXsRp— 新川帆立 (@hotate_shinkawa) February 20, 2021
『このミステリーがすごい!』の大賞受賞作品
「元彼の遺言状」はこちら。
元彼の遺言状 あらすじ
「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」
奇妙な遺言状を残して、大手製薬会社の御曹司・森川栄治が亡くなった。学生時代に彼と三ヶ月だけ交際していた弁護士の剣持麗子は、犯人候補に名乗り出た栄治の友人の代理人として、森川家の主催する「犯人選考会」に参加することとなった。数百億円ともいわれる遺産の分け前を獲得すべく、剣持麗子は自らの依頼人を犯人に仕立て上げようと奔走する。
他方で、彼女は元カノの一人としても軽井沢の屋敷を譲り受けることになっていた。ところが、軽井沢を訪れて手続きを行ったその晩、くだんの遺書が保管されていた金庫が盗まれ、栄治の顧問弁護士であった町弁が何者かによって殺害されてしまう……。
お金が大好きな弁護士、剣持麗子が主人公のキャラに
魅了される痛快ミステリーです。
新川帆立さんの学歴 ①中学校は宮崎大学教育学部付属中学校
アメリカ、テキサス州ダラスで生まれ、生後半年で帰国し、
宮崎県宮崎市で中学生まで過ごされました。
宮崎県宮崎市立大宮小学校を卒業後、
中学は宮崎大学教育学部付属中学校という国立の中学校に通います。
この中学も入試があり、毎年大半の生徒が、
県内、県外の難関高校へ進学しているそうです。
宮崎にいるときは、子供だったこともあり
「何もなくてつまらないところだな」と思って
都会に憧れていた帆立さん。
お母さんの勧めでファンタジー小説や、ミステリー小説を読むようになり、
中でも「ハリーポッター」シリーズにはまっていたのだそう。
「楽しいことが向こうからやってくるのを待っていても何も変わらない」
「このまま宮崎で一生を終えることになる」と、
都会へのあこがれが高まり、広い世界に出るため、
必死で勉強するようになりました。
こどもの頃から、冒険心や野心に突き動かされ、
積極的に乗り越えようとしていくところが素晴らしいですね!
新川帆立さんの学歴 ②出身高校は茨城県立土浦一高 偏差値73!
お父さんの転勤で、高校から茨城に住むことになった新川帆立さん。
高校は、こちらの茨城県立土浦第一高等学校(略称:土浦一高)に通います。
こちら、旧校舎は朝ドラ「エール」のロケ地にもなった趣のある校舎。
もちろん県内トップクラスの高校です。
高校では、囲碁部に入部し全国大会に出場したり、
国際物理オリンピックの予選に出たりと、
どんどんチャレンジしていきます。
囲碁部を選んだ理由は、
「何か部活に入ろうとしたとき、運動音痴、
かつ楽器の演奏もできなかったのですが、
囲碁だったらできるかなと思って…。
本当はダンス部とかに入りたかった人生でした(笑)」
とお話ししています。筆者は、囲碁は難しいと思うのですが…。
高校時代は、楽しかったと振り返る新川帆立さん。
小説家を目指そうと決めたのもこの頃で、そのきっかけは
夏目漱石の「吾輩は猫である」を読んで、他の文豪と違って、
暗さや重さがなく、動物目線で可愛いことから、
「面白い」「自分もこういう小説を書きたい」と思ったからだそうです。
また帆立さん自身が、集団生活になじむ自信が持てず、ひとつの組織で
働き続けることが出来ないのではないか?という将来への悩みをお持ちで、
それが夏目漱石の小説の登場人物の悩みと重なったんだとか。
本と対話をするように、文学の世界に入っていたことが
今の帆立さんの礎になっている様子が伺えるエピソードですね。
新川帆立さんの学歴 ③大学は東大法学部 偏差値72~77!
小説家を目指そうと思った帆立さんが、次の進学先に選んだのが
東京大学法学部。
小説家になっても、すぐに食べていけると思わなかったので
経済的な理由で、夢を諦めずに済むように
喰いっぱぐれのない専門職に就こうと考えました。
ところが最初に医学部を受けますが、落ちてしまいます。
その後、医学部以外ならどの学部でも行ける枠で合格したので
法学部に入って弁護士の資格をとろうと思ったそうです。
後に帆立さんは、知識と経験、上下関係ありきの
「医師」という職業よりも
個々の強さ、思考力を求められる「弁護士」の方が
自分に向いていたと気づきます。
医学部に入っていたら、デビュー作も
また変わったカタチになっていたのでしょうか?
何かの運命を感じずにはいられません。
また麻雀にはまっていたのもこの時期でした。
後にプロ麻雀協会プロテストに合格し、
プロ雀士としても1年活動されます。
新川帆立さんの学歴 ④大学院は法科大学院?
東大法学部卒業後、法科大学院に入り、
本格的に司法の勉強をはじめた帆立さん。
大学院卒業の年に司法試験を合格しました。
新川帆立さんの卒業後の経歴 弁護士事務所を経て書ける環境へ
大学院卒業後、司法試験に合格し、大手弁護士事務所に就職。
しかし、激務で体調を崩したうえ、
一切小説を執筆することができなかったことから
「このまま死んだら絶対に後悔する」と、人生の目的を果たすため
2年弱で退職されました。
ここで働き方を見直し、民間企業の法務部で働きながら、
小説教室である「山村教室」に通って、執筆を始めます。
山村教室には『なにがなんでも作家になりたい』(教室OB鈴木輝一郎氏の言葉)人たちの
熱気とパワーと刺激が渦巻いている。引用:山村教室運営ブログ
すごい情熱的な教室ですね。OBOGの皆様もそうそうたるメンバーです。
篠田節子氏、鈴木輝一郎氏から、
宮部みゆき氏、新津きよみ氏、羽太雄平氏、海月ルイ氏、上田秀人氏、石川能弘氏、久保田滋氏、石塚京助氏、北原双治氏、関口ふさえ氏、牧南恭子氏、矢口敦子氏、村上碧氏、吉野千帆氏、有賀 博之氏、高島哲裕氏、室井佑月氏、雨宮町子氏、松本茂樹氏、島村匠氏、三宅登茂子氏、松村比呂美氏、山内美樹子氏、井上凛氏、井上順一氏、伊吹有喜氏、坂井希久子氏、内山りょう氏、土橋章宏氏、七尾与史氏、中村柊斗氏、川奈まり子氏、成田名璃子氏、真生氏、山下歩氏、美輪和音氏、中島久枝氏、深沢潮氏、針とら氏、ささきかつお氏、角埜杞真氏、南杏子氏、白尾悠氏、赤神諒氏、西尾潤氏、千葉ともこ氏、新川帆立氏
ここに新川帆立さんのお名前も入っております!
そして、前回の『このミステリーがすごい!』に応募。
しかし、一次選考通過ならずでした。
オール讀物新人賞にも2作投稿するも一次選考ならず。
しかし2020年9月には
『百人斬りの聖子、一人目』という作品が、
大藪春彦新人賞の一次選考を通過しました!
どんどん力をつけていく帆立さん。
その翌月10月に『このミステリーがすごい!』の大賞を
見事受賞したのでした。
一回目の落選から落ち込むこともあった帆立さん。
この結果をマーケティング視点で改善していくことに注力し始めます。
①賞の特徴を徹底分析し、過去の受賞作や選評をすべてチェックする。
②インプットの強化として、週に5冊の本を読み、常にメモ帳を持ち歩き
面白いと思うものをメモした
この2点をもって感情的に打ちひしがれることなく、
きちんと分析して次回につなげるあたり、お見事です!!!
今年1月から会社を休職し、作家として本格的に勝負していくと決めた
帆立さん。次回作も楽しみですね!!!
新川帆立さんって本名?
帆立さんというお名前は、ペンネームですが、
本名はどこにも記載がありませんでした。
しかしこちらのインタビューで、本名に「帆」という字が入っていると
お話しています。
よく「本名ですか?」と聞かれる「帆立」というペンネームをつけた理由について語ってくれた。
新川:帆立の「帆」の字が本名に入っていて、よく電話とかで帆立の「帆」っていう風に漢字を伝えていたので、わかりやすいかなと。
別所:なるほど、そういうことだったんですか。耳の中にしっかり残ってほっこりします。帆立ももちろんお好き?
新川:好きなんです。寿司屋とかでもよく食べます。おいしいですよね。
引用:J-WAVE NEWS
「美帆」さんや、「真帆」さん「帆奈美」さんなど
「帆」の付くお名前ということですね。
よく電話で名前を説明するのに使っていた「帆立」を
ペンネームに使うところが、おちゃめですね!
今日のブラタモリ、サロマ湖のホタテ特集だった。タモリさんの「ホタテも大変だねぇ…いきなり荒海に投げ出されるんだねえ」という言葉に妙に慰められる。サロマ湖の8億匹のホタテたち、共に頑張ろう…
— 新川帆立 (@hotate_shinkawa) November 7, 2020
新川帆立さんまとめ
エンターテイメントとして、楽しめるものを
書いていきたいとお話している帆立さん。
ご自身も忙しく働いているときに手に取ったお仕事にまつわる本が、
男性が輝かしく活躍する傍らで、
女性がお飾りのように登場するストーリーに
イラっとしていたとお話されています。
私は女性が普通に活躍している小説を書きたいんです。
現実の世の中では女性もしっかり働いて経済を回しているのに、
小説になるとジェンダーバイアスがかかっていることが多い。
現実と創作物のギャップを、私が小説書くことで埋めたいと思っています。女性作家であり弁護士である私だからこそ書ける小説を書いて、
世の中を少しずついい方向に変えていけたらいいですね。引用:U-29
女性を主役に描くことで、
現実と創作物のギャップを埋めて、
世の中の女性の立場を、少しづついい方向へ変えていけたらという帆立さんの挑戦!
同じ女性として、とても共感するとともに応援しております!
新川帆立さんの、かわいい!かっこいい!画像集
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