「アオサがヒトコロナウイルスを抑制 「新型」へも効果期待 中部大チーム確認」
と謳うタイトルのニュースが流通新報から報じられました。
・・・しかし、これもまさかのデマだった?
真実に迫るべく調査しました!
ちなみに↑の画像はメルカリで値上がりしているアオサの状況を撮ってみたものです。
目次
こんな記事が出回った。
中部大学(愛知県)の研究チームは24日までに、沖縄料理にも欠かせない海藻のアーサ(アオサ、ヒトエグサ)に、ヒトコロナウイルスの抗体を増やす効果があることを確認したと発表した。アオサに含まれるラムナン硫酸という多糖類(食物繊維)にウイルスの増殖を抑える効果も確認されたという。世界的にも感染の拡大が続いている新型コロナウイルスも構造が似ていることから、研究チームは新型ウイルスにも効果があると期待している。
簡単にまとめるとこうなる
中部大学の研究で、アオサが
ヒトコロナウイルスの抗体を増やす効果がある
と確認した。
さらに、
アオサに含まれる食物繊維に、ウイルスの増殖を抑える効果がある
というのも確認した。
とのこと!
ここで注意してほしいのが、
「新型」コロナウイルスではないということ
です。
時期が時期ということもあり、
「アオサがヒトコロナウイルスを抑制 「新型」へも効果期待 中部大チーム確認」
というタイトルでは、まずそこで思わず引っかかっちゃいますよね。
「新型」コロナウイルスに効果的かどうか、については
「期待している」
というのが現状のようです。
記事の続きも見てみよう。“ウラ”が見えてくる?
研究は、中部大生命健康科学部の河原敏男教授と同大大学院工学研究科の林京子客員教授が実施。化学薬品メーカーの江南化工(三重県)とラムナン研究所などと共同で研究している。今後、論文にまとめて発表し、商品開発も目指す。
(引用:同上)
これについては、twitter上でこのような声がありました。
アオサにコロナウイルス増殖抑制効果、みたいな話がトレンドに入っていますが、
● 新型コロナウィルスとは関係ない話
● 企業PRの一環の研究
● この研究グループは、他の食品でも似たような話を色々出しているあたりは押さえておいて下さい。
とりあえず明日アオサを買いに走る必要は無いです。 pic.twitter.com/8Frx4tbEms— Ayuha_m (@aymhtnk) February 24, 2020
一見すればとんでもないウラ話ですね。
ただ、陰謀論というほどでもないでしょう。
様々な研究あってこそ、日々の革新がありますからね。
ひとまずこの辺、三点を「押さえて」おきましょう。
ちなみにこの方、最初のちょぼについて、
ちなみに
「ところでインフルエンザウィルスはコロナウィルス類と構造が似ている(同じエンベロープウィルスだから)から、きっと同じ効果が期待できる」
というのは、
「橋本環奈は目と口と鼻がある女性という点で私に似ているから、きっと私も同じくらい売れる」ぐらいのノリです。— Ayuha_m (@aymhtnk) February 24, 2020
とコメントしています。
さきほど「新型ウイルスに効果があるのではと期待している」
といったような研究者側の声をお伝えしていましたが
・・・
参考になった次第です。
さらに残りの記事を見ていくと
研究では培養したコロナウイルスにラムナン硫酸を接触させると、高い抗ウイルス活性を示した。同じ構造を持つA型インフルエンザウイルスを用いたマウスへの感染実験では、ラムナン硫酸を与えると3日後にウイルスの量が半減。抗体ができる量を見ると、与えなかったマウスと比べ7日で1・5倍、2週間で2・3倍に増えた。
研究チームはラムナン硫酸が、ウイルスが人体の細胞に取り付くのを阻害するのと同時に人体が持つ免疫細胞を活性化して抗体をつくるのを促進させる効果もあると分析。ウイルスの構造が似ている他のインフルエンザウイルスやおたふくかぜ、麻疹のウイルスにも増殖抑制の効果があると期待している。
(引用:同上)
1段落めの内容を具体的にしたものですね。
さきほど
「アオサに含まれる食物繊維に、ウイルスの増殖を抑える効果がある」
とお伝えした食物繊維をコロナウイルスに接触させると、
かなりウイルスに抵抗できる力があるようだった!
さらに、
(コロナウイルスと)同じ構造を持つA型インフルエンザウイルスに感染させての実験では、
ウイルスの量が時間を追うごとに格段に減少した!
研究チームとしては、
食物繊維ラムナン硫酸がウイルスの体内細胞へのくっつきを阻害
(イラストの拙きはどうぞご愛嬌を…)
免疫細胞活性化&抗体生成促進!
(こちらもご愛嬌…どこかのアニメを思い出す…)
が結果であると述べているわけです。
ただーし、これにも異議を唱える人が。
あ、ちなみにインフルエンザには効くと言ってるわけじゃないですよ。悪しからず。
人のインフルエンザウイルス量の変化をみたデータでは、プラセボでもday3-4でTCID50において概ね1000分の1になっています。(エラーバーが大きいですが)https://t.co/A5dRuIjCb5 pic.twitter.com/vZmbMo1bte
— Drゴクウ (@Drhimajin) February 24, 2020
つまり、研究結果そのものも、まあクイック作成された発表、みたいなイメージでしょうか、
足りない部分がある模様。
つまり、新型であろうがなかろうが、ぶっちゃけ効果は不明です、ということらしいです。
(° Д °;;)結局この記事、どうみたらええの…
「デマ」とは言い切れない
「トンデモ」かと言われると、「楽観的すぎるし事実が足りない」
と言った現状が把握できました。
とりあえずアオサを急いで買う必要はないですね。
大学側も頑張っている。
けど外面というのも残念ながら、ある。
その質でいいのか悩ましいけれど、日夜研究なさっているみなさんに感謝せねば。
もっというなら、東北大学や長崎大学と言った6つの大学では文部科学省から命を受けて
研究に取り掛かっているそうなので、そちらには期待と感謝を、この場を借りて。
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