ラグビーワールドカップ(W杯)は11月2日、世界ランキング1位のイングランドと2位の南アフリカが激突しました。
南アフリカが32‐12で勝って史上最多タイ3度目の優勝が決まりました。
16年ぶり2度目となる世界一を逃して準優勝に終わったイングランド選手たち。
マロ・イトジェ選手は負けた悔しさからか、その試合後に行われた表彰式でプレゼンターがメダルを首にかけようとするのを拒否しました。
多くの選手たちも首にかけたメダルをすぐに外す行為があったそうです。
そして銀メダル拒否の態度をSNS上では「スポーツマンシップに欠ける行為」などと批判を浴びています。
今回はマロ・イトジェ選手についてと銀メダル拒否に波紋であると報じられている内容について見てみましょう。
目次
マロ・イトジェのプロフィール
名前 :マロ・イトジェ
英名表記 :Maro Itoje
愛称 :スーパーマロ
生年月日 :1994年10月28日
出身 :イギリス・ロンドン
身長 :195cm
体重 :115kg
年齢 :24歳
ポジション:ロック
所属チーム:サラセンズ所属
代表キャップ:27キャップ
マロ・イトジェは2016年に伝統あるラグビー6か国対抗戦(シックスネーションズカップ)でデビューしてからイングランド代表の不動のロックを任されレギュラースターターです。所属チームではサラセンズのロックで活躍し、2016年のヨーロピアン・チャンピオンズカップのプレーヤー・オブ・ザ・イヤーに選ばれました。
オーウェン・ファレルと同じく所属のサラセンズで今年2019年のヨーロピアン・チャンピオンズカップ優勝に大きく貢献しました。エディー・ジョーンズ監督にその才能を見出されてからは、世界でも大注目の選手となりました。
引用:
https://yattemiyo-blog.com/rcw2019-england-pic-up-player#toc4
マロ・イトジェのルーツ(故郷)はナイジェリア。少年時代はラグビーの他にサッカー、バスケ、砲丸投げをしておりました。
バスケや砲丸投げでU17イングランド代表経験のスポーツエリート。
ちなみにサッカーではディディエ・ドログバのようだったと自称。
マロ・イトジェはイングランドの名門であるサラセンズにて19歳の時にプロデビュー。
主に空中戦の軸であるロックを務めており2014年にはラグビーでU20シックスネーションズ、U20世界大会ですでに国際舞台にて活躍。
2016年の欧州6各国対抗戦、マロ・イトジェが21歳の時にテストマッチでデビューをするや否や一気にイングランド代表選手に。
そして2016年にマロ・イトジェは世界最優秀新人選手を受賞もしています。
そして2019年10月26日にイングランドは優勝候補筆頭であったニュージーランドを破り決勝進出。この時にマロ・イトジェがプレイヤーオブザマッチ(POM)を受賞。
195cm115kgの巨体が生み出すパワーに加え、試合を通して走り続ける機動力も持ち合わせるイトジェ選手。ジャンプ力にも優れ、ラインアウトでの強さは圧倒的。
『スーパーマロ』の異名を取り、「ラグビー選手として必要な能力の全てを持っている」と評されることさえある。
まさに若きスターですね。
3連覇を狙う王者ニュージーランド戦では19対07でニュージーランド代表を下しプレイヤーオブザマッチ(最優秀選手賞)は、イングランド代表 4番のマロ・イトジェ選手
マロ・イトジェはラグビーファンから人気も高いようです。
将来のイングランドを背負うこと間違いなしの「スーパーマロ」と言われています。
次はマロ・イトジェ選手が銀メダルを拒否した動画や拒否についてまとめていきたいと思います。
表彰式での銀メダル拒否動画
マロ・イトジェ選手が銀メダルを首にかけられることを拒否した動画がこちら。
マロイトジェ選手が銀メダル拒否したとこらが見られたでしょうか。
イングランドの多くの選手たちも首にかけたメダルをすぐに外す行為をしています。
このことで、日本では批判の声が多く上がりました。
SNS上でも批判を浴びています。
その中で
「失礼」「侮辱」
などと言う声が多いようです。
ツイッターでは
ワールドカップ表彰式でイングランドの選手が銀メダルを拒否した場面を見ましたが、不愉快な敗者、敬意に欠く行為だと思いました。→ノーサイド精神がラグビーの美徳のひとつ。それをラグビー発祥の地の選手たちが踏みにじったのは、なんとも残念な行為です。 https://t.co/rYEpFtQz6w
— aichan (@aichan5221) November 2, 2019
#イングランド#ラグビーワールドカップ2019
銀メダル拒否にガッカリ。自分たちが今まで倒してきたチームは、ちゃんと負けを認めたのに、自分たちは認められないって何?ラグビー発祥の地の代表と思えない無様な行動。プライドを履き違えてる。— onmiii (@onmiii1) November 3, 2019
海外メディアはイングランド銀メダル拒否事件を一斉報道。批判的声伝える、不愉快な敗者、敬意に欠く行為
英国紳士は単なる伝説にすぎなかったのか?
それにしてもスポーツマンの欠片もない!— 新憂国論 (@sunseiji) November 3, 2019
せっかくの良い試合が試合後のイングランド選手らの態度で帳消しになるのは残念。紳士のスポーツなのだからノーサイドで自分たちの準優勝を誇ってほしかった。 https://t.co/CRpqfL5dva
— 豊田憲子/NorikoToyoda (@saltykiss) November 2, 2019
と日本では批判の声を上げています。
日本トップリーグ連携機構会長の川淵三郎氏(82)もツイッターで発言しています。
ウーン、やっぱり僕の性格からして黙っていられない。
いくら悔しいからって首にかけてもらった銀メダルを観衆の前で直ぐに外してポケットに入れるのはGOOD LOOSER のとるべき態度ではない。少なくとも日本の子供達に真似をして欲しくない。— 川淵三郎(日本トップリーグ連携機構会長) (@jtl_President) November 2, 2019
メダル拒否は紳士的でないと批判する声が多いようです。
中には、メダル拒否をするチームはメダルを没収するルールを作ったほうが良いと厳しい意見もあります。
中には同情の意見もあります。
サッカーでもよくあるね。
ラグビーファンが大好きな紳士、高貴だからどうこうって理論は、神話だったことが、証明されたW杯だった。
もっと泥臭い、同じフットボールの派生であるというのを感じられて、そこに親近感を覚えた。だからこそハマったんだよな。 https://t.co/oSR3dvNZcL
— Konosuke (@unitedcrazyfan) November 2, 2019
イングランドの銀メダル拒否に対して川淵C筆頭に批判的な論調が目立つけど、僕はそもそも2位に銀メダルをあげること自体が違うと思う。選手は頂点以外は目指してないし、オリパラでもないんだから敗者にメダルは不要かと。これをすぐに礼節とかグッドルーザーとか抜かす老害こそ批判され、退場すべき。
— nakataku (@nakatakusan) November 3, 2019
#RWC2019 イングランドチームの「銀メダル拒否」がいろんなトコで報道されてる。真意の程はわからない。けど、写真等見る限り、「受け取りを拒否」したわけでも「メダルを投げつけた」わけでもなく、単に閉会式で首から下げなかった、握りしめてたというのは、それはそれで心情察してあげるべき。
— 忌避 (@kihiice) November 3, 2019
イングランド銀メダル拒否事件と事件扱いをしている。しかし負けて二位だったけどよく頑張ったというのは見ている側の思いであって、戦った選手にすれば本当に勝ちたかをった、悔しいと思えばこのような行為してしまったことを一概に責めるのは誤ったことだと思います。
— やぎた (@cat_pitcher222) November 2, 2019
銀メダル拒否って、受け取った後に手でしっかり握ってた。
これはあえて汗と涙を染み込ませ、今の悔しさを持ち帰りたかったのだと思う。#ラグビーワールドカップ #イングランド— e.tanaka (@etanaka11) November 3, 2019
今回の件は一方的にこのメダル拒否の態度は駄目という意見だけではないということですね。
確かに見ている側では不愉快な態度かもしれませんが、やっているのは本人たち。
金メダル以外受け取らないという強い勝利へのこだわりがあったのだと思われます。
銀メダルは、負けたチームが受け取るメダルなので、それを首からかけることが何よりも屈辱的だったのかもしれません。
それに試合終了後、気持ちを落ち着かせる間もなく表彰式が始まったから、選手たちは負けた悔しさや悲しみを受け入れ切れていない様子でしたね。
優勝を目指して4年間必死に練習やトレーニングを積んできて、金メダルだけを目指していただけに、銀メダルという結果に終わり、気持ちの切り替えが出来なかったのかもしれません。
よほど悔しかったのだろう。試合後の表彰式。イングランドの闘将、28歳のCTB(センター)オーウェン・ファレルは銀メダルを首にかけてもらうと、その後、壇上ですぐに首から外した。25歳のLO(ロック)マロ・イトジェはビル・ボーモント・ワールドラグビー(WR)会長に対し、首にかけてもらうことを拒んだ。残念な光景だった。
試合後の記者会見。名将エディー・ジョーンズHC(ヘッドコーチ)は「なぜ負けてしまったのか分からない」と繰り返した。
「4年間、ここまで準備をして、がんばってきたのに、残念だ。選手はほんと、ハードワークをしてきた。でも、うまくいかなかった。ラグビーとはこんなものだ」
まるで準決勝で快勝したニュージーランドと立場が逆転したかのような展開だった。何もできない。ボール保持率は56%と相手を上回りながら、ボールを持たせられているような印象だった。南アフリカの壁を破れず、結局はノートライに終わった。
誤算はずばり、開始直後の26歳の右PR(プロップ)カイル・シンクラーの負傷交代だった。味方同士で頭を打って場外へ、32歳のダン・コールが交代で入った。
直後の相手ボールのスクラム。イングランドはずるずると押され、コラプシング(故意に崩す行為)の反則をとられた。勝利のシナリオが崩れる。まさかのスクラム、ファレル主将やチームに与えた精神的ダメージは大きかっただろう。
シンクラーの退場のことを聞かれると、ジョーンズHCは頭を小さく振った。
「非常に影響があったと思う。ただ、けがは試合の一部だ。(試合には)23人の選手がいる。そのひとりを早い段階で失うことに対応することが重要なのだ」
ただ、イングランドは対応できなかった。前半だけで、4つのスクラムのコラプシングの反則をとられた。これでは敵陣になかなか入れない。その他も、南アフリカのフィジカルを前面に出したシンプルなラグビーに押され、前半で4つのPG(ペナルティーゴール)を蹴り込まれた。
ファレルも前半、2つのPGを決めた。でも、ゴールラインにあと数十cmに迫ろうとも、ラインを割ることはできなかった。スクラム、接点で圧力を受けるものだから、ハンドリングミスも続発した。負けん気のつよいファレルが「とくに前半はあまりうまく戦えていなかった」と正直に漏らした。
「相手にずっと、勢いがあった。後半は少し、ペースを取り戻したけれど、それは十分ではなかった。ただ、最後まで戦ったチームを誇りに思っている」
試合終了後、このチームの最後の円陣がピッチで組まれた。ファレルの述懐。
「最後は思い通りにはいかなかったけれど、自分たちはこの大会をエンジョイできたと思う。多くの人が努力を積み重ねてきて、エンジョイできた。これからも、前進するのみだ。そう、みんなに伝えた」
ジョーンズHCは、前回の2015年ラグビーワールドカップ(RWC)で日本代表に南ア戦の金星など3勝(1敗)をもたらした。イングランドはその地元のRWCで1次リーグ敗退の屈辱を味わった。ジョーンズHCは前回RWC後、どん底のイングランドのHCに就いた。
チーム強化のリーダーに指名したのが、才能豊かで闘争心の塊のファレルだった。ファレルの父もまた、ラグビーの名選手だった。ファレルは17歳だった2008年、父とサラセンズの公式戦に親子出場している。ファレルをデビューさせたのが、当時サラセンズでチームディレクターを務めていたエディー・ジョーンズだった。
縁だろう。ただ、そのふたりの夢は最後、実らなかった。ファレルは言った。
「結果はつらいものだったけど、大会としては本当にすばらしいものだった。また、(RWC決勝に)戻ってきたい」
ジョーンズHCは2003年のRWC豪州大会では地元豪州を率いて、決勝戦で延長の末、イングランドに敗れている。
これも縁だろう。今度はイングランドのHCとなったが、またも優勝を逃した。59歳は、自分に言い聞かせるように言った。
「今夜、イングランドは世界で2位になったわけだ。もちろん、1位になりたかった。優勝できなかった。でも、世界で2位だ。我々のことを認めてほしい」
ファレルもイングランド代表もまだ若い。エディーもまだ、チャンスがある。夢の実現は、4年後のフランスの地で。
引用:https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/otherballgame/rugby/2019/11/03/___split_64/
まとめ
マロ・イトジェらイングランド選手の銀メダル拒否が話題になりましたが、日本ではこの態度に非常に残念な行為で一方的でしたね。
- 堂々と銀メダルを受け取ってほしかった
- ノーサイトの精神とは別だとは思うが…
- ラグビー発祥国の名を汚す行為
- 悔しいだろうけど敗北は認めるべき
- 優勝へのこだわりが強いのは大切だけどこのような場では慎むべきだった
- 礼儀を重んじる国なのにただ寂しい
- せっかくの素晴らしい試合だったのに…
- 悔しいのは分かるけどただの駄々っ子
- 潔さがない、応援してくれた人を侮辱している
といろいろ言われていますが、応援している側はとても残念だったと思います。
負けて悔しいのは当然ですが、ラグビーはノーサイドの精神あるスポーツとして話題になってきたわけで。それが決勝戦でその精神がなかったかのような態度はさすがにまずいかなと思いました。
それでもマロ・イトジェらが銀メダルを拒否したからと言って紳士的でない!と一方的に批判をするのもどうかと思ってしまいます。本気でやっている世界の人たちにしかわからないことはあるでしょうし。
やはり真剣にやっている人ほど勝利へのこだわりが強いと思うし、闘争心が必須だと思います。
銀メダルなんかいらない金メダルを持ち帰りたいという強い闘争心は必要だと思います。
このあたりは難しいところでやっている人にしか分からないでしょう。
ただ、みんなが見ているところであれを許すのは良くないし、これからのラグビー少年達も見ている前で良くないと思われます。
最後の最後で、ラグビー発祥の地の誇らしき戦士達を敬意をして欲しかったですね。
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